近所の交差点

近所の交差点/私が体験した実話の怪談・奇談
高校を卒業するまで大分県の別府市に住んでいました。

別府は東西方向に向けて坂道になっていますが、北南方向に向けては割と平らな地勢になっています。

地図で別府を見てみると割と碁盤の目のように縦と横に道路が走っています。

坂の登りは大変、また部分的に細い道や一方通行もありますが、全体的には見通しが良いと私は思っています。

さて話は小学生の頃です。

夏の日、坂の下のスーパーへ母と徒歩で買い物に行き、その帰りに坂を登っていて最後の交差点に差し掛かり、自宅までもう少しという時でした。

この近所の交差点は信号はなく、それぞれ角に住宅、会社事務所、工事現場、駐車場がありました。

この交差点も見通しは悪くない。

会社事務所の敷地には電信柱が立っていました。

その電信柱に目をやると表現がしにくいのですが、ぼんやりと?空間が歪んでいるように見えた気がしました。

不思議に思いましたが、早く家に帰って冷たいジュースを飲みたかったので登り坂の家路を急ぎました。

その夜です。

もう寝る準備に入っていました。

外でドン!と何かがぶつかるような音が響きました。

その後、人が騒ぐような気配がしだしました。

父も外の様子を見に出ましたが、帰ってくるなり「絶対に外に出るな。」と言い、再び外に出ていきました。

その後、サイレンの音とともに赤色灯の灯りが見えたので事故があったんだと理解しました。




次の日に父からも事故の話を聞きましたが、二人乗りのバイクが電柱にぶつかっていて即死。

すごいスピードでぶつかったのか現場はひどい有り様だったようです。

数日後、犬の散歩に出掛けた時です。

事故があった交差点に差し掛かった時、珍しく犬が唸り声を上げながら吠え始めました。

しかし周りには人も他の犬などの動物もいません。

吠えている方向を見るとあの電柱に向かって吠えています。

もしかしたら…と思って強引に犬を引っ張って散歩コースを変えました。

その後この交差点では私が中学に入ってから、そして高校に入ってから一度ずつ、つまり約3年に一度事故が起きています。

それも二人乗りのバイクがあの電柱にぶつかって死者が出るという事故です。

しかも私が知っている限りこの3件の事故とも、登り下り方向からではなく、平らな北南方向の道路を走っていたバイクの事故です。

高校を卒業して私は大学浪人のため家を離れ、父と母も別府から引っ越しをしたためその後その交差点で事故が続いているかはわかりません…


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